過去の記事より (1998年11月)

● 保険に関わる不正、詐欺行為 (米国の場合) - その@


米国では、保険に関わる不正や詐欺はその損害額に於いて、脱税の次に大きい経済的犯罪である。 連邦保険犯罪局(National Insurance Crime Bureau; NICB)は、全米の保険犯罪による損害額が年間170億ドルに上ると報告している。 カリフォルニア州だけをとってみてもその額は10億ドルから30億ドルと見積られている。 又、保険研究評議会(Insurance Research Council)の調べでは、自動車対人事故の3分の1が保険金詐欺によるものであるという。

先日『サンフランシスコ・コロニクル』(北カリフォルニアの地方新聞)に保険に絡んだ詐欺、特にエージェントやブローカーによる詐欺の特集記事が3日間に渡って掲載された。 2、3週間前にはABC局の『20/20』というニュース特集番組が、保険金詐欺について取上げていた; ホテルは、故意に転倒し医療費をせしめようとする不正な客の対応措置として、ホールやエスカレータにカメラを設置している。 しかし、明らかに意図的に転んだ自身のビデオを見せられても、犯罪者は非を認めようとしない。 又、過去一年間に3度ホテルのトイレで転び、その度に医療費を請求していた男に対し、リポーターが"年に3度もホテルのトイレで転ぶとは不自然ではないか?"と問うと、男は憤然として"実際転んだのだからなんとも答えようがない"応えていた。

次のような行為が保険に関わる詐欺や不正行為と見做されている。 自動車事故に絡んだ詐欺が最も多い:

●車両事故; 被保険者独断で、或いは修理工場と組んで車両損害や盗難を企てる
●衝突事故; 一般の運転者を巻き込んで、又は、仲間同士で衝突事故を企てる。 弁護士や医者が仲間に加わることもある
●放火や虚偽の盗難損害を企てる
●医療費を誇張する
●保険申込の際、過去の病歴、運転歴、事故歴について虚偽の申立てをする
●ホテル、レストラン、小売店で故意に転倒する
●カバー内容を偽って契約を取付ける(保険会社/エージェントの行為)
●生命保険金を目的をする殺人
●労災保険の職種別、即ち、保険料を偽る

不正や詐欺には、エージェント/ブローカー/保険会社によって行われるものと、一般市民/保険契約者によるものとがある。 幾つか実例を挙げ、それぞれ連邦、州保険庁、保険会社が不正や詐欺にどのように対応しているかをまとめてみた。

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