米国リポート (1999年7月)

● 労災クレイム


職場での死亡件数が減少し続けている

労使関係管理局(Department of Industrial Relations)は、先週、1997年度におけるカリフォルニア州の職場での死亡事故件数が減少したことを報告している。 この報告書は、米国労働局がカリフォルニア州労働統計及び調査部の協力を得て1997年にまとめた業務上の死亡事故に関する国勢調査を基にしてまとめられた。

“1997年に於いては、仮数字であるが、636人の業務上の死亡事故が報告されている。 この数年、減少傾向を示している”と労使関係管理局のディレクター、ジョン・ダンカン氏は伝えている。

自動車事故と職場での暴力が死亡の主な原因: 1997年も自動車事故による死亡が最も多く232人で全体の36%を占めている。 その内の半分以上が、ハイウェイにおける衝突事故である。

死亡原因の2位は、職場における暴行や暴力行為で、168人。 労使関係管理局によると、暴力による死亡が最大であった1993年の245人に比較すると大幅な減少である、と指摘している。

その他、77人が、物体との衝突、機械に巻き込まれたり、倒れた物体の下敷きとなって死亡している。 更に、80人が落下による死亡、54人が有害な物質や環境にさらされた(感電死、廃棄物との接触、溺死)ことによる死亡である。 火災と爆発による死亡は22人である。

職業別にみると、運転者や機械操作者が183人と一番多い。精密機械製造や修理業に携わる者が84人、そして、技術、販売、管理部門が82人であった。

以上
(Smart’s California Workers’ Comp Bulletin, August 14, 1998より)


保険料詐欺の罪で人材派遣(又は、テンプスタッフ)会社の役員逮捕

カリフォルニア州保険庁は、人材派遣会社、「カリフォルニア優秀人材会社」の社長及び副社長を労災保険料詐欺と重窃盗罪で逮捕したことを発表した。 カ州保険庁の詐欺調査官によると、二人は、同社従業員の職種別を偽り、更に、従業員の傷害事故を保険会社に報告しなかった、という。 従業員の職種別を偽ったことにより約100万ドルの保険料を詐取した、とカ州保険庁は語っている。 逮捕されたのは、社長ジョアン・アイドルマン、64歳と、シドニー・ブラッドピース、63歳である。 有罪判決を受けた場合、被告は7年間の禁固刑及び100万ドルの罰金、或いはどちらか一方を課されることになる。

この逮捕はカリフォルニア保険庁調査部とロスアンゼルス地区検事の労災保険詐欺調査部の合同による3年間の調査の成果である。 従業員の職種別を偽ること、例えば、製造業従事者を事務職者に偽ることにより、保険会社への支払保険料額は低くなる。 更に、職種別を偽った上に、従業員の傷害事故を意図的に報告しなかったことが明らかになっている。 報告を怠った為、傷害を被った従業員の多くが保険カバーを否定され、補償を受けられなかった、と保険庁では語っている。

(SMART’S CALIFORNIA WORKERS’ COMP BULLETIN=スマート・カリフォルニア労災保険速報, 1998年6月19日号より)

 

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