米国リポート (1999年7月)

● 自動車保険


米国では自動車保険が誕生して100年

米国で初めて自動車保険が誕生したのは1898年。 賠償責任限度額は千ドルで馬車(馬と荷台)がカバーされた。 保険料は7ドル50セント。 1905年、正式に“Auto Insurance”と呼ばれるようになった。 保険料は馬力を基に算出された。 これは今も引き続いて採用されている。 100年前と違うのは自動車保険の付保が殆どの州で強制保険となったこと、そして事故件数が増大したこと。 連邦高速道路交通安全管理部(National Highway Traffic Administration)によると年間事故件数は全米で700万件、傷害事故は350万件、死亡者数は4万人を超える。 損害総額は1千億ドルに上る。

アメリカ独立エージェント協会の調査では:

ドライバー3人の内一人は過去3年以内に自動車保険での事故報告をした経験がある
他の車との衝突事故において事故報告をするのは65才以上のドライバーが多い
物体(他の車ではない)との衝突事故やその他の車両事故で事故報告するのはより若いドライバー(18才から34才まで)が多い
4人の内3人が過去1年以内に自分の自動車保険の見直しを行なった

という統計結果が報告されている。


以上


一般消費者は保険コストを低く見積り過ぎる

保険研究審議会(Insurance Research Council;IRC)の調査によると自動車保険におけるクレームの支払額は消費者の予想額の2倍であることが明らかになった。

消費者は、保険料100ドルに付き支払損害額は40ドルと見積っているが、実際1987年から1996年にかけて保険会社が支払った損害額はその2倍以上の81ドルであった、保険研究審議会が発表している。 同様にホームオーナーズ保険に於いても、消費者は保険料100ドルに付き支払損害額は39ドルと見積っている。 しかし、実際は87ドルであった。

更に、調査では、1987年から1996年にかけて保険会社の業績は悪いにも関わらず消費者は保険会社が莫大な利益を挙げたと信じていることが分かっている。

保険サービス社(Insurance Service Office;ISO)によると個人保険を主たる引受商品とする保険会社の1997年における利益は保険料100ドルに付き僅か1ドル50セントであったということである。

保険会社の利益に対して消費者がこのように間違った認識を持っていることは非常に憂慮すべき自体である、と保険研究審議会の取締役ディレクター、テリー・トロクセル氏は語っている。 保険会社が莫大な利益を得ていると誤解することは、ある種の保険金詐欺を助長することにも繋がる。 同社の過去の調査では、支払った保険料を埋め合わせる為に、クレーム金額を膨らませて報告しても良いと答えているアメリカ人は全体の36%に上ったと氏は述べている。

以上

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