米国リポート (1999年7月)

● 対保険会社訴訟 @

トラベラーズ保険会社への支払命令

カリフォルニア州地方裁判所は、トラベラーズ保険会社に対し、被保険者の防御を怠ったとして記録的な賠償金額の支払を命じた。 トラベラーズ社は、元自動車修理工場経営者のゴードン・バン氏に補償金額150万ドルに加え、Punitive Damages(懲罰賠償金)として2千5百万ドルを支払うことを命じられた。 保険会社が個人に支払う賠償額としてはカリフォルニア州の歴史において最高金額となる。

公にされた記事によると、1991年、バン氏の貸主は修理工場の敷地を汚染したとしてバン氏を訴えた。 バン氏は直ちに、保険会社であるトラベラーズに通知した。 しかし、トラベラーズは、バン氏の証券は"突然または急激な汚染事故"以外はカバーしない、として防御を拒否した。 しかし、第一審裁判所では保険会社側の約款解釈を却下し、防御費用を支払ったために既に破産状況にあったバン氏を防御するように命じた。 しかし、トラベラーズは法的費用の支払に応じなかった為、バン氏はトラベラーズ社を訴えた。

ハニング裁判官は、被保険者に対する保険会社の遺憾な対応への相応の判決である、と語ったと伝えられる。

トラベラーズ保険会社は上訴を予定している。

以上


環境汚染損害に関わる判決の別の例としてチャールズ・トーマス社 対トランス・アメリカ保険会社グループ訴訟を挙げる。

環境汚染免責条項に関する別の判決

トーマス社はタンクに燃料漏れを探査するセンサーを取り付けたが、機能せず8千ガロンの燃料が漏れ出た。 タンクの所有者であるカリフォルニア・ブルークロス社は、消防署から清掃処理を命じられた。 ブルークロス社は、取付け業者であるトーマス社を訴え、タンク修理費と清掃費用を補償するよう要求した。

トーマス社は保険会社であるトランスアメリカ保険会社に通知したが、環境汚染損害危険は免責であることを理由に防御を拒否した。 そこでトーマス社はトランスアメリカを契約違反で訴えた。 トランスアメリカは訴え却下の申立てを行い、第一審裁判所ではそれが認められた。

しかし、後に上訴裁判所で判決が覆されるてしまった。 それは:

"ブルークロス社は、故障したタンクを取り除き、汚染された土壌を取替え、その他の損害を被った財物の修理を求めて訴えを起した。 これらの作業は、保険約款上で免責とはされていないという"理由からである。

以上

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